城町食堂 × 田山花袋記念文学館 生誕150周年記念カツレツフェア開始!
館林出身の文豪、田山花袋。
おふとんのあの人です。
今年で生誕150周年ということで、
文学館(文化振興課)さんからコラボ依頼をいただきました。
何ができるかなと悩みましたが、
時間もない中でこしらえた、とりあえず第一弾。
花袋の作品中に出てくる料理名から、
今回は「カツレツ」を採用し、
限定メニュー《オムカツハヤシ》を提供します。
❝ 久し振りで旨い西洋料理を食うことにした。(中略)日本の清酒すら一月に一度位しか飲めぬ身であるのに、このカツレツ、このビフテーキ、このコロッケー、ことに、この泡立てる麦酒、最後のアイスクリムがまた喝采の声を挙げさせた ❞
また、食堂と文学館どちらも利用すると特典も。
意外と手こずったのが仕上げの味付けです。
卵とカツ、どちらも味自体は薄いので、
その分ルーを消費します。すると、ご飯の分が足りなくなる。
じゃあルーを足せばいいとかそういう問題ではなく。
そしてもうひとつ、卵とカツが微妙につながらない。
ということで、つなぎの調味料が何か必要になります。
ウスターソースやトマトケチャップなど色々試しましたが、
どれも味が強い。特に酸味が浮きます。
それで最終的に落ち着いたのが、めんつゆ。
洋風の一皿ですが、隠し味はカツ丼の発想です。
絶対に合う組み合わせ。
「めんつゆだ」とハッキリは認識できないけど、
ちゃんと味がついてて旨みもあって美味しい。
そのくらいの分量を、仕上げに使います。
まぁ料理の話はともかくですね、
正直なところ花袋さんは地味な存在ではありますが、
有名な小説家の一人です。
つい100年くらい前はまだ生きてたっていうのが
なんとなく不思議な感じしますよね。
いや100年ってかなり前ですけど。
かなり前ならそれはそれで逆に。逆にね。
きっと何気なく書いたであろう「カツレツ」という言葉が、
今日の故郷で僕に拾われ、特別メニュー化され、
この店でお客さんが喜んで食べていると。
浪漫ですね。
おふとんおじさんが当時は想像もしていなかったであろう現実が、
ここにある。時空を超えた、小説家とレストランとの邂逅。
大げさに滑稽に言えば。
歴史上の人っていうのは体温を感じづらいもので、、
「お墓に入ってる」というよりは、
「教科書に載ってる」って感じしませんか。
でもおっちゃんはおっちゃんだったですよ。
生身だった。
そしてもう亡くなったけど、
意識飛ばせばすぐ右肩辺りには、もう居る。
知らんけど。
見てるんかな。
死人に口なし、好き勝手にやってごめんね。
お互い楽しもうね。届け。
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